ただのベンチ椅子ではない
雨がすごいですね。静岡に来ました。来週から地方病院の救命救急で暫く研修です。
さてテレビをつけたら、原発事故で避難した住民の方々が住んでいる団地の特集をしていました。
ETV特集「下神白(しもかじろ)団地の人々」[字] - Gガイド.テレビ王国
震災前は人々が地域に疎らに住居していたので、震災後、人々が避難して一箇所に住むことによって、コミュニケーションが活性化するかと思いました。
しかしそれは真逆だと知り、驚きました。コミュニケーションが無くなったそうです。
それは、人々の住居は近くなったのですが、今度はコミュニケーションする場所がなくなったとのこと。
その対策として、ベンチを道に増設したら、笑顔が生まれると。ただのベンチではないんですね。
それ以外にも、毎週コーヒーを飲む時間というのを公民館みたいな所でやってるようですが、全員がいきなり参加できるほど、人間の心は単純ではないですよね。。
認知症の妻を抱えている夫、地域が違う人間同士が同じ場所に住むときの違和感。
それでも団地の中で、イベントや共有施設をつくりながら、お友達が増えて行くこともあるそうです。
重力波が役にたつとは。
重力波が少し注目されてますね。
アカデミック的な内容は、ここが良くまとまってます。
http://jun-makino.sakura.ne.jp/articles/future_sc/note131.html
さて、今日歩いていたら、大学生が
「重力波なんて意味ねぇなぁ、俺のスマホを重力波通信にしてくれて、携帯料金が一ヶ月100円くらいにならねぇかなぁ」と言ってました。
重力波なんか研究して役にたつのか?
こういう方々の役にたつは、「社会的に、金銭的に良くなる」という意味合いだと思うのですが、アリストテストが著書「政治学」で以下のようなことを言っています。
アリストテスト(意訳)「哲学者は、星に関する巧妙な知識で収穫時期を予測でき、その時期に合わせて、オリーブ圧搾機をたくさん用意し、高値でハイシーズンに貸し出した。そこで儲けた。哲学者は儲けようと思うことはできるが、その知識と知恵を哲学以外に使うことに興味がない」と。
つまり重力波も、「あなたが重力波をアインシュタインの相対性理論の基礎から勉強し、真に理解すれば、多くの企業があなたを良いポジションで採用するでしょう。よって重力波は、ある意味であなたの役に立った」
こう返答できるわけです。
むかしの図書館
偶然、歴史ヒストリアという番組をみました。今回は、「徳川家康の読書愛」というのをテーマに番組が作成されていて、非常に面白かったです。
江戸時代の末期には、家康は11万冊以上を所持していたとは、驚きですね。
家康が、ここまで読書を愛したのは、「役に立ったから」だそうです。
桶狭間の戦いや、大坂夏の陣、これらの行動は全て孟子、孔子、等々の中国の政治哲学書みたいなものから学んだそうです。努力家ですねぇ〜。
僕も高校時代、ライブラリークラブという文化団体に入って、高校の図書館が買う本を選んだり、本の配置を考えたり、本の返却をしていたりと、完全にジミーなことをしてました。(これがおもろいんだな)
人がどう情報を得るか。インターネットの検索システムが登場する前までは、本であったことは間違いないです。本屋さんだったり、図書館だったり。
人は、どう本を手に取るか?欲しい本はどこにあるか?
溜まっていく本はどう整理するか?利用者のニーズは常に満たしているか?
そう考えると非常に面白い。
99% Homes
昨日、ドリームホーム99%という映画を見ました。
簡単に言うと、アメリカのリーマンショック後に、不動産を手放さなければならない人と、それを売り買いして儲けるブローカーの話です。
E・スティグリッツが『世界の99%を貧困にする経済』の中で書いていた「世界中の富の4分の1をたった1%の最富裕層が所有しており、残り99%は貧困である」というのを文字ってもいます。
この格差に対する批判を映画でまとめた作品でした。
芸術面でも、このような姿勢は多く、日本で僕が一番印象にあるのは、菅原道真ですね。
彼はご存じのように、右大臣まで上り詰めたのに、いきなり九州の大宰府に左遷。その後、彼は都会と地方との格差を歌にして人生をまとめています。
「寒早十首」というのが一番有名です。
地方の悲惨な民衆生活10態を描いた平安朝における貧窮問答歌です。
一つ引用します。
何人寒気早 何いづれの人にか 寒気早き
寒早走還人 寒は早し 走還そうくわんの人
案戸無新口 戸へを案ずれど 新口しんこう無く
尋名占旧身 名を尋ねて 旧身を占ふ
地毛郷土瘠 地毛ちぼう 郷土なれども瘠やせ
天骨去来貧 天骨てんこつ 去来きよらいせば貧ひんす
不以慈悲繁 慈悲を以もつて繋つながざれば
浮逃定可頻 浮逃ふうたう 定めて頻しきりなるべし
格差とは恐ろしいものです。競争原理が働かなくなるという批判はありますが、イスラム国や中東政治を鑑みても、格差とどう向き合うか、というのは我々の世代で解決しなければならない問題だと思います。
最強の宗教画 グリューネヴァルト
僕は宗教画好きで、自分でもよく描きます。
いわゆる風景画や人物画と違って、荘厳さを帯びますよね。
また教会や修道院に飾る目的で描かれたものが多く、そういう環境で見ると一層違うように、見えそうですよね
今日はグリューネヴァルト。日本だと、あまり宗教画は受けないのか、知名度が高くない気がします。調べたら、昨年度の芸術新潮で取り上げられているらしいです。まずはこれみてください。
解説は、ここが面白そうです。
《イーゼンハイム祭壇画》を読み解く|SIGNATURE|ダイナースクラブカード 日本で最初のクレジットカード
みてみてください。